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遅めのひな祭り

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2021.03.09 手彫ガラス

アルプスでは冬の間雪に閉ざされた中、
ガラスを手彫して生活を彩るグラスリッツェンという技術が
あります。



その技術が日本に持ち込まれてから
まだたった約30年。

近頃では電動でガラスを彫るのをよく見かけますが、
それでは深く彫れすぎて、白の種類がほぼ1種類しか出ず、
陰影が表現できません。

ガラスが均一に薄っすらと彫れて透明のままギラリと光るような状態から、
はっきりとした白まで、
素材となるガラスにもよりますが、最低3色、
標準5色ほどの白の濃淡で、
絵的な彫刻を施す、グラスリッツェン。

ちょっと遅くなりましたが、お雛様のお皿です。
男雛と女雛が違う方向を見ているのがご愛嬌。

まさに、生活を彩る土俗的な工芸ですね。